私は逃げる決断をするまで、ずっと迷っていました。
逃げた方がいいことは、頭ではわかってた。
それでも、どうしても決断できなかった。

子どものこと、これからの生活のこと、仕事やお金のこと。
考えなきゃいけないことが多すぎて、心が追いつきませんでした。

施設への抵抗や、お金の心配もありました。
行く場所も、頼れる人もいなくて、動き出すことが怖かった。

「逃げた方がいい」
そう思えば思うほど、動けなくなっていました。

DVから逃げられなかった理由

逃げられなかったのは、弱かったからじゃない

逃げられなかった理由は、怖かったからです。

逃げることは、今までの全部を捨てることに感じてた。
住む場所も、人との関係も、これまで積み上げてきたもの全部、壊してしまう気がして。

子どもの環境を変えてしまうこと、友達と離れてしまうこと、私の都合で変えてしまうこと。
逃げるって言葉で簡単に受け入れられなかった。

子どもを連れて逃げることが、本当に正しいのか。
子どもをさらに不安にさせてしまうんじゃないか。

逃げた方がいいとどれだけ言われても、理解していても、あのときの私には、逃げることは、全部を失うことにしか感じられませんでした。

自分の決断で、今の状況を変えてしまうことが怖かった。
私のせいで、全部壊してしまう気がして、決めることがどうしてもできなかった。
逃げる現実の方が、あのときの私には怖いことでした。

だから、逃げたほうがいいとわかっていても、簡単には決断できませんでした。

それでも離れられなかった理由|怖さだけじゃなかった気持ち

正直に言うと、怖さだけじゃありませんでした。

怖かった、苦しかった。
でも、ときどき見せる優しさや、昔の記憶に、縛られてたのかもしれません。

一緒に過ごしてきた時間や、普通に過ごせていた日々も確かにあって、
全部を否定して離れることが、どうしてもできませんでした。

育ってきた家庭環境も大きかったのかもしれない。
彼の弱さも知ってたから、「側にいてあげないと」と思ってる自分もいました。

嫌いになりきれなかった。
期待も、情も、まだどこかに残っていました。
どこかで「変わってくれるかもしれない」と思っていました。

だからこそ、離れる決断ができなかったんだと思います。

それでも、限界はやってきた

ある日、「もうこのままじゃ無理だ」そう思う出来事がありました。

私が強かったから逃げられたわけじゃありません。
決断できたからでもない。

ただ、限界だった。

この状況に耐えられなくなった。
それだけでした。

どうか、そんなふうになるまで我慢しないでほしい。
今なら、そう思います。

今、迷っている人へ伝えたいこと

もし今、
「逃げたいけど決断できない」
「逃げたほうがいいと思ってるけど、怖い」
そんな気持ちでこの記事を読んでいる人がいたら。

今すぐ答えを出せなくてもいい。
迷ってる自分を責めなくてもいい。

逃げる決断は簡単なものじゃなかった。
怖くて、不安で、孤独だった。

それでも、動けました。
完璧な準備がなくても、強くなくても、誰かに流される形でも。

その日のことは、次の記事で書いています。
子どもを連れて家を出た、あの夜のことです。
▶︎DVから逃げた日|子どもを連れて必死で決断した夜

▼DVから逃げたときの体験は、こちらにまとめています。
DVから逃げた日
ホテルで過ごした日
支援センターに相談したとき
施設での生活
逃げるか迷っている人へ