DVから逃げたあと、
すぐに前を向けたわけじゃありませんでした。

安全な場所にいても、
心は全然追いついてなかった。

これからどう生きてくか、
仕事のこと、
お金のこと。

考えなきゃいけないことは山ほどあるのに、
何も考えられなかった。

ただ一日を終わらせること、
子どもを守ることだけで精一杯でした。

「立て直す」なんて言葉は、
そのときの私には遠すぎました。

逃げたあと、生きるために必要だったもの

正直、
頼ることには強い抵抗がありました。

助けを求めることは、
私の中で簡単なことじゃなかった。

施設に入ることも、
生活保護を受けることも、

自分が弱い人間になってしまったような気がして、
情けなさや悔しさでいっぱいでした。

それでも他に選択肢はありませんでした。

子どもを守り、
生きていくためには、
ひとりで抱え込んだままでは限界だった。

頼ると決めたのは、
前向きだったからじゃありません。

ただ、生きるために必要だったから。

施設では、
守られているはずなのに、
周りと比べてしまったり、
自分だけが取り残されたような気持ちになることもありました。

生活保護を受けるときも同じだった。
誰にも知られたくなかったし、
できるなら使いたくなかった。

でも、
あのとき頼らなければ、
子どもと一緒にここまでくることはできなかったと思います。

「頑張らなきゃ」
そう思えば思うほど、
心と体は追い詰められていました。

今は、
頼ることも、
あのときの私には必要な選択だったんだと思います。

あの状況で選べる、精一杯の生き方でした。

守られているはずなのに、心が追いつかなかった

安全な場所にいるのに、
眠れなかったり、
不安になったり、
胸が苦しい日が続いていました。

実際に離れてみると、
体は守られているのに、
心だけが置かれていかれたみたいだった。

たくさんの人に助けられて、
逃げてこられたのに、
苦しいと感じてる自分を責めることもありました。

「もう大丈夫」
「安心していい」

そう思えば思うほど、
気持ちは追い詰められていきました。

逃げる決断をしたからといって、
心がすぐに変われるわけじゃなかった。

迷いや怖かった記憶や緊張は、
心に残ったままでした。

子どもの前では、
できるだけ普通でいようとしました。

大丈夫な顔をしていても、
全然笑えていなかったと思います。

守られてる場所にいるのに、
楽になれなかった。

でも、私が悪いわけじゃなかった。

ただ、
心が追いつくまで、
時間が必要なだけでした。

それでも生きていてよかった

逃げる前より苦しく感じる日もありました。

安全な場所に逃げてきても、
心はまだあの場所に縛られたままだった。

立ち直れたわけじゃない。
強くなれたとも思ってない。

前向きな気持ちでいっぱいだったわけでもありません。

ただ生きなきゃいけなかった。

毎日を生きるだけで精一杯で、
「未来」なんて言葉を考える余裕もなかった時期もありました。

それでも、
また朝を迎えて、
少しずつ時間だけが進んでいきました。

振り返ってみて、ようやく思います。

あのとき、
すぐに前を向けなくても、
答えが出なくても、
それでも生きていてよかった。

生きてれば、
心が少し落ち着く日も来る。

「間違ってなかった」と思える瞬間も、
遅れてやってくる。

時間が、
私を無理に変えたんじゃなくて、

ただ、
ここまで連れてきてくれただけでした。

私は今、
シングルマザーとしてこの生活を生きています。
▶︎時間がたった今のシングルマザーとしての現実