私には許せない人がいる。

許したかったわけでもないし、
今も許したと思っていません。

ただ、
あの人のことで苦しみ続ける人生は、
終わりにしたかった。

世の中では、
「許したほうが楽になる」
と言う。

私も、
そうなれたらと思いました。

でもどうしても許せなかった。

だから苦しかったのは、
過去のことだけじゃなくて、
許せない自分でもありました。

許せない自分が嫌になってた。
許せない自分を嫌いになりそうだった。

許せない自分からも。
許せない事実からも。

解放されたかった。

忘れられるなら忘れてしまいたいことばかり。

許せたら、
どれだけ楽だっただろう。

「本当に嫌いな人のことには無関心になる」

「本当に嫌いなら、
もう何も感じないはず」

そんな言葉を聞いたとき、

「じゃあ私は、
まだ嫌いになれてないの?」

「まだ縛れらてる私は、
おかしいの?」

そんなふうに思ってしまいました。

私はどうしようもなくその言葉を受け入れられなくて、
壊れそうでした。

答えの出ない思いを抱えたまま生きてきた。
その感情を否定された気がしました。

許せたら楽になるとか。
許せるから強いとか。

「許す」って
相手のためじゃない。

許さない自分でもいい。
許せないなりの理由があるんだ。

許せないことに苦しくなっても、
忘れられなくても、

許せないままでも、
少しずつ今日まで生きてきた。

許せる日が来るのか。

許せる自分を心から受け入れられる日が来るのかも
わかりません。

でも、
今は許せない自分も、
私なんだって思っています。